障害のある子の「親なきあと」 (主婦の友社) 渡部 伸
このブログに目をとめていただいた方は、「親なきあと」の子の生活に不安を感じられている方かと思います。
「親なきあと」の障害のある子のためにお金を残したいが、どのように貯めて、どのように子に渡せばいいのか、そもそも、子はお金を使えないがどうしたらいいのか、住む場所はどうしたらいいかなど、答えを出せずに漠然と不安を抱えられている方も多いのではないでしょうか。
今回紹介する 障害のある子の「親なきあと」は、こうした不安を抱えられた方のための本です。
著者の渡部氏は、この本の中で、
親なきあとの子の生活を具体的に想像し、課題を具体的に整理、それぞれの課題に対して利用できる行政の福祉サービス等を知ることで、不安は具体的な課題として「見える化」され、「親ある間」の準備として前向きに取り組めるものに変わる。
と言っています。
親なきあとの不安は
①お金で困らないための方法
②生活の場の確保
③日常生活で困ったときのサポート
3つの課題に集約できるそうです。
お金で困らないための方法については、どんな生活費が必要になるか、お金の残し方、残したお金を管理する仕組み、生活の場の確保については、障害者支援施設、グループホーム、兄弟との生活など、日常生活で困ったときのサポートでは、誰に頼んだらいいかなどについて紹介されています。
そして、ぜひ本人や家族が地域の中で社会と接点をもってくださいと言っています。
地域の中でつながりを持ち、本人を知る人を増やし、周囲にたくさんの支援者ができれば、その方たちの助けが子の将来の役に立つからです。
「親なきあと」の準備として、お金を残すこと以上に人とのつながりを残すことは重要なことです。
ご紹介したい内容は他にもたくさんあります。ご興味を持たれましたらぜひご一読をお勧めいたします。
著者の渡部伸氏ご自身も知的障害の子を持つ親で、「親なきあと」相談室の主宰をされている方です。
参考に「親なきあと」相談室のホームページもご紹介いたします。
⇒ 親なきあと相談室

最近のブログもご覧ください。